自主製品の価格をあげる



自主製品の値段。
なかなか上げられないようですね。

先日、ある施設の商品の値段が1000円で、
その商品、よくよく考えたら、
25年以上前から
1000円だと言うことを
思い出しました。

このような施設が多いのです。
なぜそういう値段設定になりがちなのかを
一緒に考えてみましょう。

1.ずっとこの値段だから
値上げしたら?と伺うと、
お客様にこの値段って知られているから、
上げられないというのです。

お客さんはどんどん変わっているのに、
そういう気分になっているだけ。

2.材料をご寄付でまかなっている
という理由。

福祉施設の自主製品の
材料は、ただのもの(例えば牛乳パック)
というところも多く、
お客様から多くは
いただけないというイメージを持ってしまうようです。

3.利用者からも文句が出ない
利用者の工賃が低くても、
職員は、痛くもかゆくもないですし、
彼らから文句も出にくいですし、
仮に出たところで、
一掃できると思っているのでしょう。

4.値上げしたらお客さんが来なくなる
もちろん、消費税が上がった時も値上げができません。
食品などの場合、材料費が高騰する時もあります。
ですが、上げられません。
消費税が上がっても、材料費が高くなる時でも、
値上げをしたらお客さんが離れていくと
思い込んでいます。

5.安くないと売れない
安いから買ってくれるんだとイメージしていて、
高くするとお客さんが買ってくれないという理由も
あります。

大きく分けて、
この5点を前面に出して、
商品の値段をあげないという選択をし、
この思考の形が、
あなたの施設の自主製品を
値上げできない理由になっています。

本当にそうでしょうか?

こういう思考の形の人は、
街にあふれる高額商品を
思い出しましょう。

あなたの施設の商品の質が悪いのであれば、
それは安くても仕方ないかもしれませんが、
良い商品であるのであれば、
高く売れるのです。

実際にこうした考えの施設は、
先輩方の代々引き継いだ考えを
コピーしているだけで、
先輩の言う通りに
後輩が引き継いでいるだけ。

もちろん、値上げをしてみたこともないのに、
自信満々に
言い放った言葉を
うのみにしているだけです。

ですから、本当に値上げしてみたこともないのに、
売れないと断言してしまう怖さがあります。

どうしても値上げに踏み切れないのであれば、
最初、プレゼントをつけるとか、
入っている量を多くするとか、
期間限定で、お客さんが満足するものを
用意し、値上げをして、
お客さんを引き寄せましょう。

そして、お客さんの
購入のパターンも読みましょう。
「これがください。いくら?」
という聞き方をする人は、値段重視ではなく、
欲しいもの重視のお客さんです。

この手の人が多いような場合、
値段を気にせず、
中身がよいものだから買う
という人が多いと言うことです。

ですから、値段をあげても支障がないのです。

街にあふれかえる高額商品は、
入れ物をよくすることで
高級感を出す場合もあります。
この売り方は参考になると思います。
見せ方もまた参考になることでしょう。
ラッピングをこったりもしてみることです。

無料プレゼントという
イメージのものをつけてみると、
お客さんもうれしいから
買いたくなるのです。

私は施設名を大きく前面に出している商品は、
施設が派が主流となって
施設の宣伝のためであり、
使う側をイメージしておらず、
それを買う人は、
福祉関係者という場合が多いと
思っています。

福祉のこころもまた、
値上げの邪魔をする場合があります。
売る人としてイメージするのは、
一般のお客様です。

その人たちが買ってくださる商品を
作ることです。

思いきって値上げをしましょう。
食品であれば、10~200円。
雑貨であれば、100~500円。
高い商品は、良い商品というイメージも
お客さんは持たれます。

ご自身が買い物をする時のイメージで、
施設の商品を見比べてみましょう!