それを許可したら、
わがままになって、
しまうのではないか・・・
知的障害がある人に、
何かを許可した時に
「そのことを続けてよいのだと思われたら困る」
と思うのは支援者です。
そんな心配があるので、
許可はしないことにしている
支援者も多いでしょう。
たとえば、
調子が悪いなら休んで良い。
行きたくなかったら、いかなくて良い。
仕事が嫌だったら、嫌だといって良い。
ヘルパーさんが来ても、嫌なら行かないって言って良い。
食べたくなかったら、あとで食べても良い。
お風呂に入りたくないなら、入らなくて良い。
など、
本当は、許可をしたいのに、
そのあとが怖いのだと思います。
一度許可したら、
また言い出すのではないか?
それが、毎日になるのではないか?
サービスが決まっているからだめだろう?
そんなことを言い出すことは、
わがままだという感覚。
ご本人より、
サービスや支援者に合わせる感覚。
それを許可することは、
知的障害がある人を
わがままにするのではないかという、
心配なのでしょう。
やはり支援者が、
管理しているイメージ。
天気が悪ければ、出かけたくないなとか、
めんどくさいから、やりたくないなとか、
そういう気持ちは、誰にだってあります。
そんなことは、わがままなのではなくて、
自分の人生だから、自分がそれをやっても良いし、
やらなくても良いし、
今はやらなくても、あとで、やり始める事だってあるし、
日によって違うし・・・
支援者自身、
やらないことにも理由を
つけられるのに、
知的障害がある人は、
それがダメといわれ、
知的障害がある人がそれをすることは、
わがままといわれることも多くあります。
そういう気分の日だってありますよ。
それを、いやいややらされ、
その嫌なことが続くようですと、
さらに、もっと違う行動に出る事だってあります。
パニックになるとか、
精神的に悪い状態になったり・・・
安心して、
彼らの納得いくようにした方が、
そこに安心感を持つので、
嫌なことでも、今日はやるか!となるのです。
私たちと同じなのです。
それは、支援者が見るから
わがままに見えるだけなのです。
でも、彼らは本心を出しているだけなのです。
他者によって、理由もわからず、
許可をされないということを、
あなた自身がされたら嫌ですよね?
ですから、身を置き換えて考えていただきたいのです。
自分がそうされたら、
どう思うかな?と。
わがままなのではなく、
そういう日もありますし、
もし、変更したことが続くようでしたら、
その時考えればよいことなのです。
先のことを心配しすぎて、
許可をしないのではなく、
今持っているその人の気持ちに
寄り添うことを
優先しましょう。
そのうえで、メリットデメリットを伝えたり、
嫌な意味を教えてもらったり、
わがままという支援者主導の考えを持たず、
その人の
正直な気持ちに寄り添いましょう。