個別支援計画から省くべき5つのポイント



知的障害がある人を支援する際の
個別支援計画がありますが、
その書き方は、
全国共通のマニュアルが
あるわけではないのに、
なぜか、その作る際に使われる
表現が結構似ていて、
不思議です。

業界のネットワークがあるわけでも
ないはずなのですが・・・

個別支援計画は、
その人のニーズに合わせて、
行くものです。

そして、
職員がする支援の計画を
書いていくものです。

大切な仕事ではありますが、
面倒と思っている職員も多く、
適当に作っておけばいいやとか、
去年と同じでいいやとか、
そういう気持ちがあって、
作り始めると、
どうにでも解釈できそうな、
そして、品の良さそうな言葉を羅列して、
支援をした気になって、
それをまた、
「個別支援計画の意味」を知らない
ご本人やご家族が許可をすることになり、
彼らが許可をしたから、
これで良しと思い込みます。

そんな時に使われる、
品の良さそうで、
個別支援計画に
意味をなさない可能性が高い言葉があります。

よく使われているので、
何とも思わないでしょうけど、
できれば使わないほうが良いですし、
使ったところで評価がしにくいので、
個別支援計画の意味を理解し、
言葉を使うように
してみてはいかがでしょうか?

そこで、省きたい、
5つのポイントをあげました。

1.職員が支援をしているのか?
何もしなくてもわからない内容

「声掛けをする」
「見守る」
「様子を見る」

職員が、やったことで、
自立に向かえたのかどうかが、
具体的ではありませんし、
それによって、
支援をしているかのような錯覚になり、
実際は、ニーズに沿って
支援をしていない可能性が高く、
日々を何事もなく
過ごすだけのような
積極的ではない内容です。

あいまいな言葉や、
きれいな言葉を
並べたくなる傾向がありますので、
具体的に、
周りが見ても、
支援をしていることが
わかりやすいイメージで、
内容を決めていきましょう。

2.他の利用者がいないとできないこと

「他の利用者と仲良くする」
「他の利用者に、迷惑をかけないようにする」
「○○さんとペアで△△する」

相手がいないとできないようなことは
相手の都合もあり、
必ずやれるものではないため、
実現不可能な場合もあり得るので、
省きます。

また、他の利用者が迷惑かどうかは、
他の利用者の意見を聞くことでの評価となってしまい、
正しい評価とはなりません。

評価する時までのイメージをもって言葉を考えましょう。

3.年に数回もないような場面でのこと

「秋のバザーの時に販売をする」のようなことです。
わざわざここに入れなくても、
通常支援の中ですることと考えてください。
絶対にすべて、
個別支援計画に入れなければならない
ということではありません。

日常的に支援をしていくことを
中心に入れるべきです。

4.本人だけが頑張る内容

職員が支援する内容ではなく、
ご本人が頑張ること
「朝は遅刻しません」のようなこと。

支援計画ですから、
職員が支援をする内容を書くものです。

ご自宅まで出向いて
支援をするのであれば別ですが、
ご本人だけでするようなことや
ご家族が努力してするようなことは
計画に入れません。

事業所内や職員が関わってすることを
想定したものにしましょう。

5.いつも同じで、
目標が達成できない内容

支援をしていないから達成できていないのか、
それらしくまとめておけば、
よいと思っているのかわかりませんが、
毎年同じでいいよね?
という暗黙の了解のような
支援計画もあります。

必ず、目標が達成できることを
思い描く内容にしましょう。
何故目標達成できるかというと、
支援者が支援できることで、
実現のために支援を入れるわけですから、
期間の中で支援できることを書くのです。

ただしこういう場合があります。
目標は達成したけど、
さらに、次のレベルの支援を展開する場合、
同じ文言が使われることもあると思います。

一概にはダメとは言いませんが、
どこまでと具体性を持てるもののほうが
よりよいということです。

いかがでしょうか?
振り返ってみてください。

そして、支援計画とは、
ご本人のニーズに合わせて
作っていくものであることを
再認識していきましょう!