違う意見の存在を認めることが原点



このブログは、
様々な支援者に向けて書いていますが、
時に親寄りだったり、
時に職業的支援者寄りだったりしますよね?

たとえば、職員向けに批判的に書けば、
親御さんは、よくぞ言ってくれましたと
共感してくださいますが、
職員を擁護するようなことを書いても、
わかるよと共感してくださるという、
不思議な現象が起きています。

また、上司の立場で書いたり、
部下の立場になって
書いたりもしています。

このような、対立しそうな構造の中で、
書く事での共感も多いのですが、
どちらの立場のことも
やっぱりそれぞれのことをわかる人を
増やしたいという気持ちも持っています。

それは、知的障害がある人にとって、
重要なことだと思うのです。

人と人は、絶対に相容れないことが
あるかもしれませんが、
知的障害者の支援を
やっていこうと決めたこと
皆さん同じなのです。

でも、それそれぞれの立場や考え方があって、
ゆずれないものもありますでしょうし、
わからないこともあるでしょう。

はじめたばかりの人もいるし、
もうそろそろ退職しようと
している人もいます。

親であったり、
兄弟であったり、
もともと施設職員だったところに、
障害がある子が生まれて
親になった人もいます。

兄弟という立場から、
施設職員になった人もいます。

もともとの職業を退職して、
老後は人のために何か働こうと思って
この世界に入った人もいます。

また、ご自身に障害があって、
そのためにこの世界で支援者と
なってやっていきたいという人もいます。

それぞれの立場で、他者の立場を
理解することは、
共感を作るきっかけになると思うのです。

共感は他者を考えを認めるところから
始まりますから。

共感できる人が、
一人でも二人でも増えることは、
障害者支援の世界が、
万人に受け入れられる世界に
なると思うのです。

そこは目指したいところです。

さて、そうはいっても、
いろいろな理由があって、
他者の意見を受け入れない人もいます。

障害者支援をしているからといって、
全ての人が、
同じ方向に考え、
行動するわけではありません。
それが社会であり、
人間の感情というものです。

生まれも育ちも違う人たちの中で、
私は支援者の人生や考え方も
なるほどそういう考えもあるのかと
認め合えないのだろうかと
常々思っています。

自分の考え方だけが正しいと信じきって
他を受け入れられない支援者もまた
多いのです。

あなたのそばの支援者同士、
意見の違いを認め合える関係を
作ってほしいのです。

違う意見を言うからと、
その人そのものを嫌いになっている人も
たくさんいますが、
それは間違いです。

職員だから
親だから、
上司だから
部下だからなどと
そんなくくりで、
相手を見下したり、見放したり
するのはやめませんか?

相手の良さ
自分にない考えの仕方
アイデア
そういったところに
目を向けてみませんか?

あなたが批判する相手の
良いところはないのでしょうか?

そこに、目を向けられることで、
あなたはもっと違う視点の支援が
できるようになっていきます。

あなたが正しいのが、
当たり前ではありません。

相手が、あなたと同じように
できることも当たり前ではありません。

批判や反対は、
あなたがするのではなく、
そのまま彼らに提示すればよいことです。

知的障害がある彼らが決めるからです。

彼らに判断させずに、
あなたが、他者の意見を、
間違っているとして
省くことではないでしょう。
彼らに決めてもらえば良いのですから。

支援者同士が仲たがいをする必要はありません。

あなたと他者の意見は同等です。
そこから始めましょう。

違う意見に対して、
まず認められ、受け入れられるでしょうか?
それとも、壁を作り、拒否をするのでしょうか?
その意見の正しさは誰が判断するべきなのでしょうか?

知的障害がある人たちに選んでいただくために
まずは、共感できるところに
目を向けられたり、
違いを受け入れられる、
自分に変化していきましょう。