自閉症支援:数えるや数字を使った支援



小さい子とお風呂に入る時に、
すぐに湯船から飛び出してしまうので、
「○○(数字)数えてね!」
ということをすることがありますが、
そんな経験、
皆さんもしているのではないでしょうか?

自分も親に言われて、
100数えれば、
このお風呂でじっとしているのから解放される!
と、子供心にも
がんばって数えた記憶があります。

さて、今日は、
この「数を数える」という方法で、
支援をしてみたいと思います。

先ほどのお風呂のように、
子供にとって、
早く解放されたいときなどに使いますが、
今回はその応用編です。

例えば、
「10数える間に、
支援者が○○する」
というイメージです。

このイメージだと、
終わりがはっきりしているので、
そこまでは、嫌なことでも
我慢ができるというイメージです。

私は、例えば注射など、
しなければならないものの時に
使います。

10数える間に、
注射を打ってもらう。

それは、お医者さんにも
ご協力いただいきますが、
数えている間に終わるから、
10の間は、
じっとしているということで、
自分がするべきことも、
わかりやすくなります。

これは、10秒ではありません。
10の間です。

ですから、支援者はお医者さんの
注射の具合によっては、微妙に
10を伸ばし気味にせざるを
得ないこともあるでしょう。

文字で伝わるかどうかですが、
書いておきましょうね。

いち・に・さん・・・
というところを、
10で終わりそうになかったら、
いーーち、にーーーい、という感じです。

お医者さんには、
10の間に終わらせてもらいます。

このような数字を取り入れた支援は、
いろいろな場面で使えます。
スケジュールの場面でもです。

誰かと話している支援者と
話したくなった場合も、
順番を待っていただくときに、
100数えていてもらい、
終わったら、
お話しするよと
いってみることもできます。
その間に、
今、お話ししている人のお話を
終わりにもできます。

何かを調べる時に、
時間がかかりそうなら、
5分椅子に座っていましょう。

5分がわからなければ、
時計の針が10の所まで。

などです。

終わりが明確になる。
そこまでに何とかしてくれる。
そんな気持ちになれるのです。

私たちが、子供のころ経験した
「待つことの苦手」は、
彼らにもあることです。

「待つ」を
数字化や
視覚化することで、
安心感や安定感につなげ、
イライラしたり、
パニックにならないような、
気配りと思ってください。

自閉症の人にも、
終わりがわかることは、
わかりやすい
スケジュールとなります。

数字を使った、
支援は様々な所で、
応用がききます。
是非お試しください。