支援者から、知的障害がある皆さんに
提案をするときがあります。
どこに遊びに行こうか?
何を食べようか?
いろいろな考えるシーンがありますよね?
例えば、
お昼時に、
何を食べようかと思い、
支援者が、
「ハンバーグにする?」
と聞いたりすることがあると思います。
この、「ハンバーグ」という言葉が入ることで、
「ハンバーグを食べなければならないのだ」と
解釈をする人がいるのです。
これは、支援者にとっては、
まずい状況ですね。
そんなつもりはないのに、
強制的だったと
とられてしまうということなのです。
この手のことに、
ご本人は、
支援者が言ったから
それに決めたとも言わないので、
支援者が、
気づかない可能性もあります。
私たちが、わからないところで、
私たちが良かれと思って話したことについて、
どう解釈されているかがわからないのですから、
そういう可能性があるのだと
解釈してみたほうが良いということです。
つまり、いろいろな解釈をする人たちだということと、
その嫌だったという感情を、
言わない人たちだということも、
予測しておくということです。
また、そういう人ですから、
自分たちが言っていることが、
強制的ではないと思って頂けるような
工夫が必要と言うことになります。
どんないい方であれば、
強制的に聞こえず、
その人が、ご自分の意志を持って、
決定できるのかと言うことです。
これは、その人その人によって
けっこう違うとは思いますが、
最終的には、
本当にそれでよいのか、
他のものでも大丈夫だということ、
あなたの考えを出していいということ、
などなど、
その人の解釈を
間違わないように
情報を用意しておくのも
良いと思います。
そして、これは、食べ物だけではなく、
いろいろな場面で
ありますよね。
応用がきいてくれば、
複雑な話にも活用できます。
もちろん、いろいろな所で、
支援者の言うとおりにしなくて良いという経験を
積んでいただく事なんですけどね。
基本スタンスで、
知的障害がある人が決めてよいこと、
私たちが言っているのは
ほんの一例に過ぎないこと、
もちろん、他を選んでも、
怒られないことなど、
そういうことも
常々付け加えていくべきでしょう。
自分が発した言葉が、
相手に強制的に聞こえないように、
工夫するのは自分です。
人によっては抑揚も大切なツールかもしれません。
障害がある人だけでなく、
どんな人もそう思っているシーンが
あるかもしれませんので、
支援者同士で、気をつけつつ、
自分自身の言動をも見直していきましょう。