よりよい個別支援計画を作るために評価をしよう



個別支援計画の評価は、
どんな視点でするべきなのか?

目標そのものが
ニーズに沿って、
考えられているかいないかは、
大きな問題ではありますが、
とりあえず、慣れていくために、
今の目標を
もう一度確認してみたいと思います。

あれ?
こんな目標だったっけ?

ということはよくあることです。
いいことではありませんが、
よくあることです。

それだけ、その利用者の
自立のための支援を
意識できていなかったからかも
しれませんし、
その目標より、
他の視点が入ってきたからかも
しれません。

さて、
前回評価もしくは
モニタリングをした時から、
今までどうだったかを
評価していきましょう。

ポイントは、
私たち支援者が、
支援できているか?

です。

そして、
その支援によって、
利用者の方の自立に
近づいている結果を残したか?

です。
間違えてはいけません。
「支援によって」です。

たとえば、
こんな目標は、
目標としてふさわしくありません。

「毎日、
来るときに
空き缶を拾ってこない」

もちろん、ご本人には、
拾いたくないというニーズがあり、
この方が朝、家を出るときに
支援職員がその方の道中を
一緒に行くなど、
空き缶を拾わないための
支援が入っているのであれば
別です。

この手のことを目標にする場合、
その利用者のその行動が
いけない行動と
意味づけられ、
やめていただきたい行動の
目標にしてしまいます。

すると、支援者は
道中に何の支援を入れたわけでもなく、
朝来た時に空き缶を持っていたら、
今日も約束を守れなかったね。
という評価をし、
×をつけるような評価の仕方になります。

これは、支援者が立てた、約束であり、
ご本人だけが頑張り、
ご本人だけで
変化を求められることになり、
目標としては
ふさわしくないということです。

さて、評価というのは、
支援したことに対しての、
職員への評価と
捉えることです。

ですから、どんな支援をしたのか?
その結果よりも、
どんな支援をしたかが
問われるわけです。

利用者の方が、一人で、
解決するようなことは、
支援目標ではなく、
評価にもなりません。

そして、評価によって、
この支援でよかったのか?
それとも、結果も出ずに、
間違いだったのかも、
明らかになります。

さらに、目標が大きすぎた場合は、
もう少しスモールステップの
目標にするべきこともあります。

評価をするのは、利用者側ですから、
この支援方法でよかったのか?
もっと違う方法がよいのか?
それとも、ニーズ自体に
変化が出てきているのかなど、
考えていただくことになります。

充分な支援効果が
出てきているようであれば、
もう、支援目標にしなくても、
いいわけで、
毎年、
ずっと同じ支援目標であるということは、
考えにくいのです。

中にはできたけど、
もっと量的に増やすちか、
さらによりよくなど、
同じ目標の場合もありますが、
そうでないものは、
目標の変更になるはずです。

こう考えてみると、
評価してみて気づくのは、
目標がニーズに沿ったものだったか?
そして、この支援でよかったのか?
です、

この繰り返しが、
品質管理のための
PDCAでもあります。

わかりにくいのは、
ご自身の頑張りなのか、
支援者の頑張りなのか
という部分です。
あくまでも、支援者が支援すれば、
自立に結びつくようなことです。

まだまだ、目標じたいが
ニーズに沿って作られていない施設も
たくさんあると思います。

何のために作るのか?
どの部分を評価するのか?
そういう視点で、
今年の評価をし、
次年度の個別支援を
作っていきましょう。