何のための連絡帳ですか?



連絡帳がある施設も多いと思います。
これは、ほとんどの職員さんが、
なんで、連絡帳があるのかを
ご存じないと思いますが、
あるからやっている
ということではないでしょうか?

なぜ、この連絡帳を
書いているのか、
納得のいく説明を
受けたこともないでしょうし、
意図もはっきりしていない
可能性がありますが
いかがでしょうか?

多くが、施設であったことを、
利用者ご自身が
ご家族に伝えるのが難しいので、
ご家族に知らせたいという意図であったり、
ご家庭であったことを
支援の際にヒントにしたり、
参考にしたりするためのものであったり、
結局は、ご本人ではなく、
ご家族とのやり取りが主であると思うのです。

連絡帳というものを、
している意味が
不明確になってきていますので、
どちらの立場からも、
見直すことが必要であり、
もっといえば、利用者にとって
意味のあるものかどうかの
検証もするべきものに
なってきていると思うのです。

たとえば、施設は苦情を避けるため、
連絡帳には、
ご家族が
マイナスにとらえそうなことを
書かない傾向になってきています。

それでは、真実ではないですし、
何の意味の連絡帳だか
わからなくなってしまいます。

本当に支援に必要でしたら、
いいことばかりではないと思いますし、
ご家庭との協力で、
乗り切ることもあるでしょう。

また、ご家族も、何十年も書いていれば、
書きたくなくなることも当然なのです。

日常は、毎日同じことの繰り返しという
ご家庭もありますから、
書くことがない可能性もありますし、
何十年も親をやっていれば、
もう不要という人だっています。
年齢的にも、もう書くのも
おっくうという人だっているでしょうし、
読むのさえ苦痛の方もいますよね。

さらに、ご本人も、
書かないで!という方がいますね。
たしかに、親や職員に、
なんでもかんでも
知らせてほしくないという人も
いますよね。

ですから、改めて立ち止まって、
「連絡帳」を考えるべき時に
来ていると思うのです。

本当に必要な方には書くとしても、
毎年、必要か否かを
確認してもよいのではないでしょうか?

最初のころは必要としていた方でも
不要になることだってありますしね。

ただ、続けるにしても、
書いてこない親御さんに対して、
なぜ書かないんだというふうに思うことは、
するべきではないと思っています。
ご家庭からの報告を義務と
とらえるべきではないと思います。

これは、先ほども言いましたように、
それどころではない方もいますし、
日中支援は
親ありきで考えるべきでは、
ないと思うのです。
(家族がいない人もいます)

今までやっていると、
続けてほしいという親御さんも
多くいらっしゃると思いますので、
必要な方だけに
提供するほうがいいと思います。

だからこそ、
何のための連絡帳なのか?
と、改めて問い直してみることを
お勧めします。