お互いの違いを認めつつチームを作る



子供たちの言動を見ると、
友達同士で「〇〇さんは・・・」という言葉で、
批判をしているシーンをよく見かけます。

仲が良い子同志で、
きらいな子を区別しているのです。

根底には、
誰かに嫌われたくないという心理が
働いているとも思うのです。

だからこそ、仲間を作りたがり、
仲間の中で、別な友達の悪口を言い、
あの人と私たちは別だよねと言うことで、
グループを作っていくことの安心感。

つまり、仲間づくりの方法が
間違っていると思うのです。

嫌いな人を省くという方法で
仲間を作っている事は
変な感じがしませんか?

でも、このことは、
いつの時代も行われている
仲間づくりの方法なのです。

子供の頃に人を批判して
あの人は私たちの仲間ではないと認識をし、
それが正しい方法として
人を見ることにつながっているように
思えてなりません。

このことが、将来、大人になり
職業を持った時に
同じようなことが
職場で行われている可能性が高く、
人間関係に悩む社会人が
多くなっているのかもしれません。

教育もその一端を
感じさせるものだとも思っています。
人との差をどう捉えるかが、
人によって違うため、
例えば自分より上だと認識をして、
その人を目指して
向上しようと思う人もいれば、
自分自身を落ち込ませる材料にもなります。

また、あの人と自分を比べて、
あの人は私より劣るから、
私の仲間ではないと認識する場合や
あの人は私より能力があるから仲間ではないと
認識する場合や
どちらにしても、
自分とその人を比べ
自分を平静を保つために
批判をし続けることに
変わりはありません。

片方で、仲間づくりと言ったことを
するわけですが
どうしても自分に合った人しか
仲間にしないと、
合わない人との間で、
「人間関係」という大きな難問が
できてしまうのです。

チームを作るとか
組織が向上するとか
そういうことが大事な
障害者支援の現場ですが、
幼少の頃より培われてきた
「自分と他を比較する」
「自分と合わない人を嫌う」
というような行動が
マイナス方向に働いていることが
多くあるようです。

今となっては、幼少の頃の仲間づくりの方法を
やり直すことができないわけですが、
今、そのことに気づいたならば、
どこかで自分たちがしてきたことを
誰のせいにすることもなく、
気持ちを切り替え、
新しい方法で仲間づくりを
していくべきだと思うのです。

どうしても、自分の意見と合っている人を
仲間にしたくなる傾向はあると思いますが、
そのような、仲良しグループではなく、
同じ方向性を持った、
ワークグループであるべきです。

下手に仲良しグループができると、
その仲良しグループに気を使ったり、
人間関係を壊さないようにと
変な努力をするために
本来の自分の考えが
出てこない可能性もあります。

私たちが意識をしなければいけないのは
仲良しグループを作ることではありません。
そして、上司にへつらうことでもありません。

自分が持っている考え方と
相手が持っている違う考え方をすり合わせ、
この利用者にどういう風に
支援をしていったらよいかと考え、
チームでの支援方法を探る事です。

お互いが意見が違うと言って
「あの人っておかしいよね?」と
言っているだけでは何の解決にも
なりませんよね?

それこそ次元が低い仲間づくりと
なんら変わりがありません。
私たちは意見の違いの中に
利用者にとって良い事は何かを探るヒントを
見いだすことに集中するべきです。

自分の意見が正しいと主張し、
相手の人間性までを
批判するような人に
なるべきではなく、
大きな心で相手を受け入れ、
障害者支援をする人に
なってほしいなと思うのです。

障害者の、多様性を認められるあなたが
職場の人間の多様性を
認められないと言うのは
どこか、納得しにくいと思いませんか?

このような考え方は、
人が変わるのを待つのではなく、
自分から変わらなければ、
現場は、変わらないでしょうね。

あなたは、自分を変えられますか?
何を目的にチームを構成しますか?
それは利用者のためになっていますか?
と、ご自身に質問してみましょう。