私が死んだら、息子(娘)を
グループホームに入れたい。
でも、まだ早い。
私が目の黒いうちは!
施設ではなく、
グループホームに入れたいと
ご希望される親御さんは
結構いらっしゃいます。
なんで、今、
利用を考えないのでしょうか?
親がいるうちは。
そう思う気持ちはわかります。
でも、これだけははっきり言っておきます。
あなたが亡くなったその時に
入れるグループホームは、
ほぼ100%ありません。
そう思っていてください。
そうでなくても、
できたらすぐに満杯になってしまうのです。
だから、「その瞬間」に
グループホームがあいている可能性は、
ゼロに近いのです。
入所施設は嫌で、
本当にグループホームを
利用したいのであれば、
「その瞬間」まで待っていてはだめです。
あなたが、動けるうちに、
グループホーム入居を決意して、
具体的に動いてください。
じゃあ、どんな風に動けばいいのか?
まず、申し込んで、
グループホームの利用選考の土壌に
乗らなければなりません。
そのためにするべきことがあります。
個別で見学!
まず、どんなところなのか。
知りましょう。
プライベート空間なので、
入居を前提としない見学は、
受け付けていないところもあります。
男性か女性か
精神か知的か
などの分け方をしているホームも多いので、
様々な形を見たほうがいいと思います。
また、お子さんの障害内容によって、
例えば、
薬管理はしてもらえるのか?
夜や土日の世話人さんは常駐されるのか?
ご飯は?洗濯は?など、
細かなこともご心配でしょう。
そういう確認はしてください。
その時、絶対に集団で行かないことです。
ここが大事です!
よく、学校や施設の家族会で行くことがありますが、
その時は、聞きたいことも詳しく聞けません。
だから単独で行ってください。
親御さんとご兄弟など、複数で行くと、
違う視点で見ることができるので、
ぜひご家族で行ってみてください。
そして、本当にできるのであれば、
夜見せていただけると、
もっと、様子がはっきりわかります。
入居者の方にも雰囲気を掴めますからね。
ターゲット地域の選定
これは、よく間違ってしまうのですが、
実家の近くでなく、
お子さんが通っている事業所の近くとか、
病院の近くとか、
そういう感覚で探すようにしましょう。
たしかに、親が生きているうちは、
ご実家に帰ることもあるとは思いますが、
そこを重視することではないです。
お子さんの生活圏内を意識しましょう。
サービスを使う
たとえば、
新規ホームができた時の基準は、
まず、
家がない人
家族がいない人、
家族がみることに
困難性を感じていること、
など、
困っている割合が
高い人ほど入りやすい可能性が
大きくあります。
もちろん、各法人で、
基準があると思われますが、
単に申しこんだ順番ではありません。
ということは、「迷惑かけてはいけない」と、
何のサービスも使っていないと
後回しになる可能性もあるということです。
日ごろの自分の頑張り度合いに気づきましょう。
そして、必要なサービスは使っていくことです。
まず、福祉事務所や相談支援センターや
所属の施設などに
どんなサービスがあるのかを
聞いてみてください。
とにかく、申し込んでみる
空きがないので、
無理ですと断られる可能性があります。
そして、待機者リストはないと
言われることもあります。
それでも、そのまま鵜呑みにしていると、
ちょっと空いたスキに
他の方に入られているなんてことにも
なりかねません。
空きはどうやって知ることができるのかを
伺ってみることです。
そして、空いて、入れるのであれば、
その時は拒否をするべきではありません。
そのチャンスは、宝だと思ってください。
自分はがんばったと思うこと
なんだか、グループホームに入れることに対し、
後ろめたい気持ちになる親御さんもいます。
でも、ここまでがんばったのですし、
ご自身をいたわる時間を得てください。
そして、お子さんの自立を考え、
今を逃すと、あなたに何かあった時に、
困るのはお子さんだということを
何度も自分に言い聞かせてください。
学校に行くことや
施設に通うことと同等の
権利です。
グループホームに入ることだけが、
後ろめたくなることはありません。
子どものため。
子どものため。
と、念じるくらいで
ちょうどいいのだと思います。
あなたは悪くありません。
絶対に!
入居を決める
エイヤ!っと決めてください。
ただ心配でしょうから、
最初は、すぐに帰ってきていいと
思うかもしれません。
でも、ちょっと、我慢をしてみてください。
お子さんがどうしても帰るということであれば、
そこは、無理強いする必要はありませんが、
親御さんが寂しがっているから、
帰って来させるということは避けましょう。
あなたの子離れのほうが、
しにくいはずです。
子どもの親離れのほうが早いのです。
悔しいですよね。
でも、事実です。
親として、
嫁に出したつもりになって、
がまんをしてみましょう。
ちなみに、帰ってくる日数が多いと、
事業所の収入も減ってしまいまいますので、
赤字経営に関与しすぎないように
お願いしますね。
もし、お子さんがなれないのであれば、
グループホームと相談してみましょう。
簡単に「帰っておいで」は言わないことです。
ご自身の人生をエンジョイしよう
グループホームにお子さんが入ると、
少しはのんびりできると思います。
今までやりたかったことなど、
してみてはいかがでしょうか?
趣味をしてみたり、
夜遅くにお友達とお食事に行けたり、
海外旅行に行ったり、
いろいろできなかったことがあるのでしたら、
どんどんチャレンジしてみてください。
そして、その体験は、
他のご家族にも伝えてほしいと思います。
そうそう、趣味などない方は、
子どもがグループホームに入ったら何をしようかと、
夢を描き始めてください。
大事なことですよ!
さあ、親亡き後にグループホームを
と思っている気持ちを改めて、
親あるうちに、
グループホームへの入居を
進めていきましょう!