知的障害や自閉症のみなさんは、
ご自身の存在が、
社会の中でどう評価されているかがわかっていますか?
例えば、作業という部分があります。
知的障害がある人が作業をしていることが、
社会にとって役立っているという感覚が
彼らに伝わっているでしょうか?
この作業能力が、
社会でどれだけ有効なものかを
彼ら自身が、感じ取れるようにするべきだと思うのです。
私たちも自分のしたことが、
誰かに喜んでいただけたことを
感じ取れることで
うれしい気持ちになりますよね?
そういう機会は障害がある皆さんにも
同等にあると思うのです。
たとえば、家族経営などの零細企業さんで、
いきなり大口注文があった時に、
対処しきれなくなり、
施設にSOSが入ったことがあります。
施設としては、人数がいますので、
一気にお手伝いをしました。
初めてのお取引でしたが、
先方からは、助かった!と、何度も、
感謝の言葉をいただきました。
企業さんにできなくて、
知的障害がある彼らにできることは多くあるのです。
そういう企業さんとのやり取りは、
職員がすることが多いと思いますが、
その言葉そのものを
利用者の皆さんに伝えていってほしいのです。
また、自主製品でも、
買ってくださる方がいらっしゃり、
その方が、喜んでくださる姿に接することができなければ、
それを伝えて欲しいのです。
作業ができない方もいらっしゃいますよね?
その笑顔が街に人たちを明るくしたり、
学校の先生になりたい人の資格のために受け入れ施設になれば、
障害者のモデルとして役に立っているということです。
あるお母さんが、自分の娘さんのことを
「うちの子も結構役立ってるって事ね!」
と、おっしゃったことがあります。
強度行動障害の方で、破壊力がものすごい方ですが、
私が行動障害のことで事例集に載せた方です。
全国で読まれている事例集ですし、
支援力を高めたいと思っている支援者には。
事例として役に立っているわけです。
だから、うちの子も役に立っているという感覚を
嬉しそうにお話しくださいました。
迷惑ばかりかけていたと思っていらっしゃるお母様だったので、
娘さんのことを見る目が変わることでしょう。
また、中には、死にたいといっている知的障害の方もいますが、
社会の中で役に立っていることを話すと、
生きていようかな?と思い直してくださった方もいます。
人の役に立っているという実感は、
その人を元気にします。
どうしても、こういうことを伝えないで、
ご本人たちは社会の役に立っているのかどうか
不安になることがありますので、
積極的に、そして、事有るごとに伝えていくようにしましょう。
そして、役立つことでの喜びはその方のものとして
やっていてよかったと思う感覚を
持っていただけるといいですね!