事業所でも、ご家庭でも、外出支援中でも、
自閉症の人がパニックを起こすときには、
原因があります。
虐待もそうです。
原因があります。
なんでもそうだと思うのですけど、
行動には、理由(=原因)があるのです。
ですから、もしその行動が、
無くても良い行動(不必要な行動)であれば、
その原因となるものを取り除く
視点を持ちたいものです。
例えば、パニックについては、
私自身は、SOS行動だと思っています。
嫌なこと困ったことがあり、
その表現の仕方がわからず、
パニックという形になっているのです。
表現方法がわかれば、
別な方法で表現できる人もいますので、
その表現方法を取得するための支援が
必要になってくると思います。
そして、支援者としては、
原因を省くことが必要になってきます。
パニックになるほどの嫌なことや
困ったことがあるわけですから、
それを省くということです。
そして、その嫌なことという大半が
支援者の支援の方法なので、
ですから、支援方法を変えるということです。
(これは、別な所で解説していますので、そちら参照)
次に、虐待については、
虐待という方法を
支援中に使ってしまうのは、
原因があるということです。
スキルの未熟さ、
ストレスの状態、
自分の不安、
組織の未熟さなど考えられます。
ですから、その原因を取り除くというのは、
スキルを身につけたり、
ストレスの減少を図ったり、
自分の不安を取り除いたり、
組織の課題を改善したりと言うことになりますね。
この原因をなくすことで、
虐待につながらなくなると考えています。
パニックも虐待も
原因があって、
その原因をなくせば、
なくなるということなのです。
しかも、パニックと虐待は密接なつながりがあります。
虐待を受けている方の多くが、
行動障害の方に対してだからです。
そして、パニックの多くの原因は、
支援者が作っています。
虐待の原因は、支援者本人だけでなく、
周りの環境要因もあります。
どちらも、障害があるご本人のせいではありません。
支援者の技術の未熟さやストレス要因などですから、
そこを改善すべきです。
虐待を起こした張本人だけのせいではありません。
一緒に支援をしている仲間や家族も
どこかで負のスパイラルを切るための
協力ができるのです。
パニック⇒虐待⇒さらに大きなパニック・・・となれば、
また同じような場面が別な時に起きても、
結局のところまた同じような方法でないと、
回避できなくなってしまいます。
だから、負のスパイラルです。
原因を追究し、
負のスパイラルを断ち切ることで、
パニックを起こしたご本人も、
虐待をしてしまった支援者も、
そこから助け出してほしいと思うのです。
あなたが、その事実を知っているなら、
どうか行動を起こしていただけないでしょうか?
原因をなくす。
そのことが、パニックも虐待もなくす最短の道です。
パニックや虐待に対して知らん顔をせず、
ご本人や仲間を助ける一助となりましょう。