その人が、なぜそれをしているのかと考えること。
なぜとも考えず、止めてしまう事が往々にあるからです。
人づきあいの基本なのです。
これを怠るのは、
まず、
あなたが、その人を
信用していなかったり、
嫌いだったり、
下に見ていたり、
疑っていたり、
そういうことの裏返しだと思うのです。
その人には、その人の考えがあって、
あなたの人生の常識とは
違う常識を持っているのです。
あなたが「普通」と思っていることは、
その人の「普通」ではないこともあります。
そんな、あなた以外の人がしていることに、
その都度ジャッジをして、
良いか悪いかをあなたが決めるべきではありませんし、
その行動だけを見て、
判断することでもありません。
さて、
知的障害がある人は、
私たちが考えていること以外のことを
していくことが
非常に多くあるのです。
彼らにも
彼ら一人一人の考え方があり、
彼ら一人一人の人生があります。
あなたの考えや常識に当てはまらないことを
することは当然なのです。
そんな時、
何かの行動をしたとします。
あなたは支援者ですから、
その行動の判断をしてしまいがちでしょう。
疑うことや
まちがい探しをしがちではありませんか?
こんな時は、
「どうしてこの行動をしているのか?」
と立ち止まって考えられることが
彼らにとって重要な
見守り支援の入り口となります。
そして、
その意味を知るべきです。
その意味を知る前に、
怒りだしたり、
止めたりする支援者が多いのです。
その人も、
何かの考えでやっているのです。
あなたが思っている行動と違っている場合、
中には忘れてしまったり、
支援者から聞いたことの意味がわからなかったり、
支援者のやるようにしているけど、
全然違う順番だったり、
解釈が違っていたり、
自分で一生懸命にしようとしていたり、
その結果、
あなたが思ったような行動をしない可能性があります。
その人が考え、行動した時に、
まずは認めることです。
そしてその行動が、
もしご本人にとって不具合があれば、
支援をするという手順となります。
何でもかんでも、
あなたの思い通りの行動をしなくても、
その人のやりやすい行動の仕方があります。
そちらが主となるべきです。
あなたは支援者ですから、
その人が支援してほしい部分の
支援をすることです。
これは、基本中の基本だと思います。
なぜ、その行動をしているのか、
見守りつつ、
確認をしましょう。
そして、その行動でも大丈夫であるなら、
あなたの支援は見守りだけになります。
つまり、
その行動の意味を確認して、
そういうことだったのねと認め、
支援が必要かどうかの確認をし、
必要であれば支援をする。
そんなゆっくりとした
関わりをしていきましょう。
その人の行動を
すべて牛耳ることが支援ではありません。
そんな気持ちを
一旦抑えて、
見守りの大切さを感じ取りましょう。