人間関係に悩まないコミュニケーションにする10のポイント



知的障害者の支援は、
たった一人で、するものではありません。

チームを作り、
皆さんで考え、
そのアイデアで支援をしていくので、
いわば、「チーム」の力が
大切になっていきます。

ところが、
このチームが曲者で、
チームの運営がうまくいかないと、
仲たがいとなってしまうこともあり、
チームのコミュニケーションが
とても大切であるということが言えます。

職場であるとか、
親御さん同士で、
何か事業を始める時など、
最初は、意気投合していたのに、
うまくいかなくなるのは、
このコミュニケーションの
不具合からではないでしょうか?

同じところを目指していたはずなのに、
どこからか、
お互いの意思疎通が
できなくなるときもありますね。

コミュニケーションは、
どんな部分に気を付けるとよいのか、
考えていきましょう!

1.自分の常識は、相手の常識と思わない
同じ方向性だとしても、
常識とか、普通とか、あたりまえとか、
そういうことは、一緒ではありません。
ここを認識していないと、
全く話が、食い違います。

例えば、季節が暑ければ、
お昼ご飯は、カレーライスと思っている人と、
そうめんと思っている人がいるというように、
この違いを確認し合うことです。

「え?そこは、カレーでしょ?」などと
自分中心の発言にせず、
「自分はカレーだけど、○○さんはそうめんですか!」
のような会話のほうがカチンと来ません。

ちなみに、「そうめんがいいですよね!」と、
相手を立ててしまうと
人間関係に苦しむ可能性ありです。
相手を立てすぎる必要はありません。

2.具体的に話す
そのために、「具体的に話す」ことにしましょう。
どうしても、自分の頭の中にあることを
具体的に話す癖がついていないと、
相手のイメージと、
自分のイメージが違っていることに
気づきません。

「今日は暑いから、あれ食べに行きませんか?」
ではなく、
「今日は暑いから、カレーを食べに行きませんか?」
ですね。

特に指示語が多いと
よりわかりにくくなりますから、
たくさんとか、近いうちになどの
どうにでも取れるような言葉を減らし、
具体的な打ち合わせをするよう心がけます。

そして、もし、相手も具体的ではなかったら・・・

例えば「近いうち」と言われたときに、
「じゃあ日にち決めちゃいましょうか!」と発言して、
具体的な日にちをイメージしていくことです。
あくまでも、「具体的に話さないとわかりませんよ!」などと
お小言のように言わないことです。

3.わかってくれるだろうと思わない
こちらが話したことを
その場にいたからわかっていると
思いがちです。
でも、わかっていないと
思って言ったほうが、
本当にわかっていないときの
ダメージも少なく済みます。

わかっていない人に
どう分かっていただくかという意味で、
話し合ったことは、
必ず要点をまとめて最後に伝えるなどもよいでしょう。

「わかってますよね?」
も不要です。
「じゃあ、まとめますと・・・」
と話し始めることです。

4.リラックスできる環境は大事
話しをするのに適していない環境は、
使わないことです。

「ここで話すのはどうかな?
嫌なら変えるよ」
のように話していくことです。

5.主語が誰なのかを明確にする
話していることの主語が、
「自分が」になりがちなのですが、
皆さんの主語は「知的障害がある方」です。
その観点を忘れないことはとっても大切です。

せっかく意見が出ても、
その人の意見が、どうも
自分だけのためのような意見の場合、
「彼らにとってと考えると・・・、
ちょっと違う視点からのアイデアはないですか?」
など、
つねに、知的障害がある人が主体であることを
確認しましょう。
ひと手間によって、
人間関係での問題も和らぎます。

6.意見は同等
上司や役職が上の人の
意見に片寄ってしまうのは、よくありません。
特にそういう立場の人は、
意見は同等であるということを、
明言しましょう。

「私の意見に左右されず、
自分の意見はきちっと言ってください」
と、先に言っておくことです。
もちろん
「知的障害がある人のためですから」
とか、
「現場のことを教えてください」とか、
話しやすくすることです。

部下(目下)の立場であるなら、
「自分はこう思っているのですが、
ご意見ください」のような話し方もありますね。

7.YES!NO!を即答しない
「できません」など、即答するのではなく、
まずは相手の話を受けいれ、
場所を変えて、自分で考える癖をつけましょう。

即答は人間関係を悪くします。
YESと言ってしまって、
あとでダメになる場合も要注意です。

8.うなづきを入れると相手は話しやすくなる
相手が話しているときに、
無表情で、受け取っていると、
相手は不安になってくるようです。

うなづきや、返事など、
入れていくと相手が話しやすくなります。

相手が話しているときは、
かならず、自分の意見を押し込まないことです。
受けの姿勢で話しやすくなります。

9.だめな部分の批判ではなく、
良い意見に着目する

よくありがちなのは、
「そんなのだめだよ」と言ってしまうこと。
それよりも、
良い意見のほうを着目することで、
話し合いもスムーズになっていきます。

また、どうしてもだめなら、
「なるほどね、そういう考えもあるのね」
などもありです。

「なんで絶対ダメなことを話すの?」などというと、
意見も出なくなっていきます。

10.相手の言葉の意味を確認する
「こういう意味でおっしゃっていますか?」
など、理由がわかってくると、
嫌な意見でも納得できることもあります。
「何でこんなことを言っているのだ?」
と思えるような発言があった場合は、
特に意味を確認するべきだと思います。

さて、コミュニケーションは、
奥が深く、
これ以外にも、いろいろなポイントはありますが、
とりあえず10個書いてみました。

相手に心地よく話してもらうことで、
自分の意見も話しやすくなることもありますので、
相手ありきで、
コミュニケーションをしていきましょう。

ただし、
自分の意見も持ち、
様々な人との人間関係の複雑さに
巻き込まれないようにするべきです。

まあ、いわばそこが大事なポイントと
言っても過言ではありません。

相手との適度な人間関係を保ちつつ、
嫌な人間関係を回避しつつ、
コミュニケーション力を高めましょう!

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