このブログの中で、
「行動には意味がある」
「パニックになる前に支援を入れよう」
「ことが起きてからではなく、事前に」
などで、様々な所に書いて、
皆さんにお伝えしてきたつもりです。
人は、行動する時に、
何かを見たり、
聞いたり、
感じたりすることから、
行動に移るのです。
何がきっかけになり、
どういう方向で物事を考え、
どんな行動をするのかは、
本来、その人でなければわからないことです。
例えば、全く同じTV番組を見た時にも、
複数名がいれば、違った反応をするのは、
それぞれが、違った人間だからです。
ただし、その人が
今までに得た情報などを含めた、
生き方などは関係してくると思います。
だからこそ、何か原因があり、
一つのきっかけで、
さまざまな行動が現れるのです。
さて、知的障害がある彼らが、
自分たちの気持ちや
今考えていることなどを表現するのは、
非常に困難な場合があります。
コミュニケーションに障害がある
自閉症に人たちもそうです。
パニックを起こすことが
ある彼らですが、
何かが、彼らの「障害」と
なって立ちはだかるために、
困ったり、
辛くなったりして、
行動に表れるのです。
うそをつく人なども、
うそをつくことで身を
守っている場合がありますね。
彼らは、原因があり、
そのために様々な行動をしているだけです。
私たちが、
彼らの「障害」にいち早く気づけ、
その「障害」を取りのぞくことができるのであれば、
パニックなどの行動にはならずに、
穏やかな表情で、
日常を過ごす事でしょう。
ですから、私たちはできるだけ、
行動が起きる前の
「事前」に気づきたいところなのです。
「事後」では、パニックなどになってしまいます。
「事前」に目を向け、
その後のその人の心の不安定になる変化は、
避けるというのが基本にあるべきです。
様々な場面に
「事前」の関わりをすることで、
問題等がなくなったり、
最小限に抑えられたりすることも学ぶべきです。
そして、このような状況は、
利用者との関係だけではありません。
支援者の皆さんは、
利用者のことだと受け入れられるので、
あえて、例として出してみました。
虐待。
うつによる退職。
職場内で、職員にまつわる問題は多くありますね。
それは、現場にいらっしゃる方なら
お分かりだと思います。
先ほどの利用者の例をもとに考えてみてください。
「事前」の段階で、気づくことができれば、
職員たちのその行動にはなりません。
つまり原因があります。
「職員だから大丈夫だろう?」と、
配慮という名のもとに、
信じているという感情のもとに、
関わらないようにしていたがゆえに、
取り返しのつかないことになります。
あなたが気づいた時、
アクションをすることに
躊躇してしまうかもしれません。
でも、それがその人のメンタル状態の
SOSの表現なのです。
こんな行動をする人ではなかった。
休んでいるのはどうして?
残業が多くなったね。
ミスを連発している。
利用者が怖がっている。
そのような「変化」がありませんか?
利用者だとわかりやすいのですが、
同じ職員だと、
どうもうまく関わりが持てない人もいますよね?
「困ったことをする人」
「いつもと違うことをする人」は、
「ご自身が困っている人」だと思ってください。
あなたからアクション。
メンタルケアは、
事前に開始しましょう。
利用者のSOSに支援するのと同様です。
あなたの同僚が、
SOSを発しているかもしれません。
そこに気づきましょう。
あなたがアクションをすることで、
その職員が助かるはずです。