暑くなってくると、
水分だ、塩分だと、
健康な者でも、
いつも以上に体調を
壊しやすくなります。
暑かったと思えば、
電車に乗って、
クーラーが冷えすぎていたり、
寝ている間に窓を開けっ放しで、
寒くて風邪をひく話は、
よく聞くことです。
障害がある人の中には
体温調整ができない人や
汗をかきにくい人もいますし、
体調の変化を訴えられない人も
たくさんいます。
たとえば、職員は飛び回っていて
暑いことで、
クーラーをどんどん効かせて
しまいたくなりますが、
車いすの人で、足だけ
冷え切っている人もいます。
夜眠れなかった場合は、
暑い日差しもきつくなりますし、
お腹を壊していたら、
水分をいつも以上に摂る必要にもなり、
免疫力が落ちていれば、
他の病気も簡単に体に取り込んでしまいます。
彼らは訴えず、
私たちは見た目にもわからない。
この、
「健康か、そうではないのか?」には、
職員の頭を悩ますところに
なるべきなのです。
まず、その人が健康であってほしい。
何事もなく、1日を終わりにしたい。
そんな気持ちが先に立つと、
健康でない状態を
見抜けないこともあります。
ちょっとくらい大丈夫ではないかと
思ってしまう心理が働くからです。
昨日大丈夫だったから、
朝は平気そうだったから、
そういう過去の平気だったときに、
固執する職員であってはなりません。
また、集団の論理で、
みんなで出かけるのだから
一人置いていくことは、
職員の労務上、
避けたくなってしまう心理も働きます。
ちょっとくらい大丈夫でしょ?
この、自分たちの論理を
物言わぬ彼らに、
自分の心理状態を
押し付けてはいけないのです。
健康かそうではないのか、
様々な見抜く目を持ち合わせるスキルは、
できればもっていた方がいいですね。
唇が渇いていないか、
目が充血していないか、
指先がカサカサしていないか、
必要以上に眠気を誘っていないか、
いつもと違う点を、
見抜く目です。
体温も、朝と昼過ぎに測ることも
必要な場合もあるでしょうし、
大好きなものを食べなかったら、
何かの変化のサインかもしれません。
どうやったら見逃さずに、
健康チェックができるかは、
私たちの腕の見せ所。
職員の誰かが、
大丈夫と思っても、
気づいた職員はその間違いを
」絶対に指摘するべき事項です。
命のかかわっては困るのですから、
知らぬふりはしてはなりません。
特に生活介護施設では、
看護師さんの配置がされている施設も
多いでしょうから、
彼らの専門性を充分に活用してください。
どんな情報が必要かを、
看護師の目線を主として、
確認協力をするスタンスになると思います。
どの目線で彼らを見ていくのかが、
看護師と支援職員では違うことも
あるとは思いますが、
様々な方向性から、
彼らを見ていただきたいのです。
そのための看護師です。
利用者の皆さんは
やはり私たちよりも
病気になる率や
病気保有率が高いです。
看護師の専門性、
私たちの気づこうとする力、
そんなことを
複数職員のスキルを
コラボさせて、
彼らの変化に
充分気をつけ、対処し、
健康的な生活を
支援しましょう。
自分たちの判断を過信してはなりません。
複数職員で確認しあう癖もつけましょう。