お金が使えるとやりくりができるの違い



当法人では、
現在、
お金のやりくり支援を
展開しています。

「お金が使える」と、
「やりくりができる」ことは、
全く別のことと考えています。

では、どういう違いがあるのでしょうか?

「お金が使える」は、
コンビニに行ける
自動販売機でお金を入れて買える
頼まれたものを買ってくる
など、買おうとしたものを買うことです。

その時に、
支援者が要求してしまいがちなのは、
計算ができる
金種がわかる
などですね。

ここにはまた別な課題があるので、
また別な機会にお話ししたいと思いますが、
こういった「お金を使うこと」が
支援者から求められ、
できるかできないかが、
焦点となり、
できなければできるようにしたいと、
計算ドリルなどを持ち出す支援者もいます。

実際は、「お金が使える」と
「計算ができる」も違うスキルなのですけど、
これも別な機会にお話ししましょう。

さて、「やりくりができる」は
どういったことでしょうか?

これは、「主婦のお買いもの」を
イメージするとわかりやすいと思います。

使える金額の中で使う
今欲しくても我慢する
より安いものを買う
買ったものは使い切る
将来的に買いたいもののために貯めていく

など、ただ単に使うだけではなく、
使う時に、ひと工夫を入れるものになります。

支援者は今まで、
その人が、お金を使えるようになったことで
喜んでいたと思いますが、
この多くは、お金を使えるだけのことです。
そこだけがお金にまつわる
自立のポイントだったのでは
ないでしょうか?

本当に自立に必要なのは、
「やりくり」です。
もしできなければ、
支援が必要ということで、
それをやりくり支援と呼びます。

ですから、
今後、「やりくり」ができる人という
支援のポイントとして
イメージしていく必要があると思います。

この「やりくり支援」は、
まだまだ始まったばかりですが、
今、関心が高くなっており、
当法人にも相談が増えてきています。

自立
生活保護
一人暮らし
就労

そんなキーワードの中に
どんな支援が必要か考えていくとき、
「やりくり支援」は、
必須の支援項目となっていくと思います。

今まで、支援者は、
彼らが、「お金が使える」ということで、
「やりくりができる」と
思い込んでいるだけだと思われます。

時代はここから動きます。
「やりくり支援」というキーワードを
自立のための支援の一貫として、
スキルを高めていきましょう!

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