知的障害がある方は、
何のためにその事業所を利用するのでしょうか?
特別支援学校後から、
福祉事業所の利用となることが多くありますが、
そのどれくらいの人が、
これから行くところは、
自立をするための支援事業所であることを
理解しているのでしょうか?
なぜ、こんなかたくるしい話をするかというと、
自立のために利用するサービスだからであり、
そこに、税金も投入されているからです。
また、職員は、自立目的に
サービスをすることになっているのですが、
案外そこが抜け落ちている職員も多いのです。
さて、就労Aや就労移行だと、それなりに、
就労=自立という観点があるので、
ご本人が「自立」という言葉を聞く機会は
あると思うのですが、
就労Bも、働く=自立は、後回しのところもあります。
さらに、生活介護とか、移動支援とかになると、
「自立」って話は、
後回しになっている気がするのです。
見学した時も、
なにに、興味がありましたか?
とか、
たのしく過ごしましょうね!
的な会話はあると思いますが、
入所して、自立しましょうね!
みたいな話は出にくいようです。
ご家族も、
うちにいられたら困るとか、
この子が楽しい毎日を過ごしてくれればいいのとか、
そういう気持ちになってしまうと、
「自立」ということは、遠のいてしまいます。
じゃあ、何が自立に対しての支援なの?
というと、
人によっては、中身が違うので、
一概には言えませんが、
その人の人生に必要な、それぞれのこと
になると思うのです。
例えば、
在宅で過ごしていて、
施設につながる方もいらっしゃいます。
この場合、
なぜ、あえて施設利用を始めなければならないのか、
担当者にお話を聞くことがあります。
というのも、「障害者だから施設に行くべき」という論理が、
私自身の中で成り立たないからです。
だって、自立しているようにも見えるからです。
楽しいだけの毎日を過ごしたりすることが、
自立だとは思いませんし、
障害者は、施設に行っていないといけないとも思いませんし。
ですから、支援事業所を利用なさる場合、
やっぱり、ご本人なりの自立を考えられるような、
面談に心掛けたいですし、
ご家族も、何でここを利用するのかを
考えていただきたいのです。
もちろん、ご本人が考えられるのであれば、
それは一番重要になります。
障害者=施設に通うという時代は終わっています。
何のために、
どんな施設を利用するのか?
それぞれの自立って何だろう?
そういう観点をもって、
次のステージを考えてみていただきたいのです。
この夏休みにいろいろな施設を
どんどん見学なさってみてください。
その中で、
自分の将来を
少しでも考えていける情報を
手に入れてほしいと思いますし、
事業所側は、その方の自立のために提供できるサービスを
説明できるようにしておきたいものです。
作業はこういうことをやっています。
行事はこういうことをやっています。
だけじゃない、自立支援事業所という視点で
説明ができるように
しておきたいものですね!
改めて、自立のための事業所であることを
振り返ってみましょうね!