あなたの施設は最低ライン?



福祉施設は、法律・条約・要綱などに基づいて、
箱モノを作ったり、
資格職員をそろえたりしていますね。

こうしなければいけないという部分も
法律・条約・要綱などで決められています。
例えば就労系でしたら、
工賃をいくら以上払わなければならないといったものです。

逆に言うと、
お金をどのように使うかや、
何の活動をするかや、
かなり多くの部分は、
法律で決められていません。
ようするに、
「適切に行えば」よいという部分です。

ですから、法律は、ある意味、
あれをやっちゃダメ、
これをやっちゃダメ
ということではありません。

このことについては、よく質問があるのです。
「うちの施設では、○○をしてはいけないんですよね?」
という質問です。
できるのであれば、やっていいのです。

簡単なことでいえば、
生活介護施設で
作業をやってはいけないとは、
書いてありません。

さて、その時に、
法解釈というのがあると思うのです。
この法解釈が、
職員・施設・法人によって、
なんだか、間違って解釈している方が多いことです。

「こうしなければいけない」
と解釈すると、
すてきなアイデアが出たときに、
「でも、やっていいと書いていないから、やれないんだ」
と解釈してしまうということです。
そんなことは書いてありません。

どうでしょうか?

ですから、法律などは、
最低ラインとみてみることはできませんか?

特に法のはざまと呼ばれるニーズが、
まだまだあるわけで、
あなたの施設がやってはいけないのではなく、
やってくださると、
そこにいる利用者の方は、
助かることが多くあると思うのです。

ただ、個別のニーズにお応えしようとすると、
また違った意味で、自分たちを縛ることをします。
つまり、
「これを利用者みなさんから要求されたら、
お応えできない」
そんな感情です。

もうここまで来ると、
結局は困っている人を助けたくないのかな?
と思ってしまうわけです。

個別支援なんですから、
個別にお応えすればいいし、
それがみなさんからほしいサービスだとなれば、
サービス化すればいいわけです。

もちろん、有料にしたっていいわけです。

こういう思考の方と話すと、
どうも、最低ラインのサービスに
固執しているのかもしれないとも思ってしまいます。

法律・条約・要綱などは、最低ライン。

あなたの施設は最低ラインを守ればいいし、
その上に立って、
最低ライン以上のことをやっても大丈夫です。

最低ラインならだれでもできます。

他にないサービスを上乗せする事業所になる
という感覚を持ってみてほしいですね。

そのサービスを使う人が多くなれば、
国や自治体を動かす力にもなるのです。
先人たちはそうやってサービスを作ってきました。

新たなサービスをすることは、
仕方なくすることではなく、
彼らのニーズに合わせたものです。

知的障害がある皆さんのしあわせと思って、
一歩先ゆくサービスに着手してみませんか?

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