不具合時の環境リサーチ



私たちが考えるのには、
環境が大事ですよね?

これは、人によって、
全く違った環境の好みがあります。

例えば、
勉強するのに、
音楽を聞きながらが良い人もいれば、
無音の方が良いという人もいます。

このように、
人によって、
環境というのは、
全く違うわけです。

でも、
知的障害がある人や自閉症の人の場合、
一か所に集められ、
何かをしていくことも多く、
環境を後回しにしながら、
毎日が過ぎていることが多くあるのです。

たとえば、
机やいすもそうです。
最近では、ダウン症の人などに
足台を用意してくれる施設も増えましたが、
そういう配慮もないまま、
足をぶらつかせて作業をしている施設も
まだまだ多くあります。

机と、イスの高さの
関係性は、
その人その人で変わるべきですが、
大きな机を囲んだ形の作業の仕方をしているところも多く、
ある人にとっては机が高く、
ある人にとっては机が低いということもありますね。

環境は、
大事なのに、
配慮がないまま、
毎日を過ごし、
また、彼らはそれを
嫌だとか、辛いとか、言えないことも多い訳です。

職員が、
この環境で大丈夫なのか?
と思わない限り、
悪い環境であっても、
改善されません。

ですから、
周りを見渡してほしいのです。

机といすの高さの関係はどうだろうか?
作業の箱の大きさは、適しているだろうか?
光は暗くないだろうか?まぶしくないだろうか?
音楽などの心地よさはどうか?
作業材料を取りに行くときの場所は、整っているか?
嫌な利用者同士が動線上でからんでいないだろうか?
材料を広げた時に狭くないだろうか?
材料の置場はわかりやすく整理されているか?
歩く動線は整っているか?
空気の状態は、ほこりっぽくはないか?
室温は、適しているか?
メガネはあっているか?

など、
様々な視点で見ていくと、
様々な課題がありそうです。

先ほども言いましたように、
環境は一人ひとり欲しているものが違いますので、
今の状態から、
不具合が出ているかどうかを、
見ていくことから始めることになると思います、

たとえば、
落ち着きがないとか、疲れやすいとか、
そういう状況の時に、
何を考えるかですね。

環境まで考える職員も少ないと思いますが、
特に自閉症の人にとって、環境の不具合は、
イライラすることにつながります。

ですから、なにか、
不安定な状況がありましたら、
環境も原因の一つかもしれないと思えるような、
思考になっておくべきです。

作業の間違いが多かったら、
光の関係だったりするかもしれないなど、
想像もめぐらすことになります。

彼らがどんなことで、
困っているかを言えないわけですから、
想像の世界だとしても、
その場に座ってみるとか、
同じ環境に身を置いてみるなどで、
いろいろ考えてみてください。

そして、環境を変更することで、
どんな変化があるかもリサーチしましょう。
もし、何かの環境を変えても、
利用者に何の変化もないのであれば、
違う部分の不具合かもしれません。

いろいろ調べてみましょう。