その他という選択



知的障害や自閉症がある人に
選択をして頂く場面で、
たくさんの中から選択ができない時に、
お使いいただける方法です。

例えば、レストランで、
たくさんのメニューの中から
食べたいものを選んでいただきたくても、
ご本人が、
3つくらいの中からしか選べないとしたら、
どの3つを提示してよいのか迷いますよね?

そんな時は、
1番 カレーライス
2番 スパゲッティ
3番 その他

という3つにします。
(メニューは何でも良いです)

また、種類で提示しても良いですね。

1番 洋食
2番 和食
3番 その他

さて、選んだ中で、
さらに詳細化できる時は、
3つの選択肢の中で
2個は現実的なものを使い
もう1つはその他を入れるのです。

その他は、
何にでも使えます。

たとえば、
今の気分はどうか?

1番 つらい
2番 かなしい
3番 その他

このように、選択肢があると選べる人で、
数少ない中から選べるのであれば、
その他を入れて、
広がりを持たせる曖昧ワードとしておくのです。

その他を選んだ時は、
またその中から
2つとその他を選択肢として出してみます。

例えば、
レストランの例で、

1番 カレーライス
2番 スパゲッティ
3番 その他

の、「3番 その他」を選んだ場合、

1番 ラーメン
2番 かつ丼
3番 その他

のようなイメージです。

選択肢がたくさんある時は、
そのうちの少しだけを提示しつつ、
考えていただくのです。

人によっては、
4つや5つのイメージができる人もいますので、
そんな時も、その中の一つは、
その他としてみましょう。

そして、
「3番 その他」を選んだあとの質問として、
他の質問の仕方があります。

「では何にしますか?」

です。

3番 その他を選んだと言うことは、
もうイメージの中で
思い浮かべているものが
ある人もいますので、
臨機応変に、
質問を変えてみてください。

人によっては、
言葉でお話しできることもありますので、
有効な「その他」なのです。

私たちが、厳選したことの中から
絶対に選ばなければならないのではない意味の
「3番 その他」は、
彼らの自主性にもつながります。

自分で選んでよいということを
全面に出して行く方法です。

選択することに、不慣れな場合は、
ある程度、
私たち支援者が、
提示することが必要ではありますが、
彼らの主張がしやすい方法で、
提示していくことをお勧めします。

また、先に書きました、
数字を話していく方法は、
箇条書きのようになることで
考えやすくなるようです。

これが、
「カレーライスか、スパゲッティか、それ以外のものか・・・」など、
長い文章で言うのではなく、
「1番 カレーライス、2番 スパゲッティ、3番 その他」というように
箇条書きのように話す事です。

選択というご本人にとって難しいことを
さらに文章にすることで
難しくなりますので、
箇条書きのように話す事で、
理解度も上がります。

このような工夫も含め、
彼らに選んでいただくの一つの方法として、
その他というワードを使ってみましょう。