本当にひとりで できていますか?



知的障害がある人が、
支援を受けていないで、
ひとりでやっていることは、
たくさんあります。

支援者が知らない所で、
彼らは、自分がしていることを
「普通」と思い、
間違っているとも思わず、
やっているわけです。

困ってもいませんし、
いつも通りのことです。

ところが、
支援者が、その事実を知ると、
とんでもない間違いであったり、
危ないやり方であったり、
社会にも納得してもらいないものだったり、
まれに、だまされていたりもするわけです。

ご本人に、その話をしたところで、
意味も分かりにくいでしょうし、
かといって、一人で、
やり方を変えることもできません。

支援者も、どこの事業所がやるサービスなのかと
思うかもしれません。

こういうことは実際起っており、
介入をしていかないと、
事によっては、
命や健康にさえ、
悪影響をしかねなかったり、
お金が無くなってしまう方向だったり、
法律に反して、
罰せられることにもなりかねないのです。

あなたが関わっている人は、
大丈夫でしょうか?

これは、そういう話をしていかないと
事実が浮かび上がってきません。

彼らからSOSが出ないものを
探るのは、
やはり普段の関わりからです。

日常的な会話を多方面から、
伺っていると、
「あれ?」っと思うことに遭遇します。
ですから、いつも通りの世間話ではない、
様々な視点での話しは、
こういったことの発見に有効です。

この「あれ?」と思えることが、
支援者として大切にしていただきたい部分です。

あれ?と思ったことの話しから、
さらに状況を正確に把握するには、
その人に質問をしていくことが有効となります。

質問を繰り返していき、
彼らの支援が必要と思われることの
核心まで、掘り下げてみると、
大きな問題が存在することがあるのです。

先ほども書きましたように、
彼らは、
そのことを
大きな問題とは思っていません。
彼らの中では日常の当たり前と思っていますし、
良くないことだとも思っていないので、
ここは、叱るべきことではありません。

たまたま、その人は知らなかっただけです。
知っていたら、できていたかもしれませんが、
知らなかったことです。

だから叱ることではないのです。

そして、この後は、
彼らの力量に合わせて、
やり方を変えるという方法になります。

今まで日常的にやっていたことを変えるのは、
けっこう難しいものです。

その際、気を付けなければならないのは、
支援者主導のやり方や常識を
押し付けることです。

それは、やめるべきです。

ご本人と話し合って、
やり方がなぜ間違っていたのかや
より良いやり方を
提示してご理解いただくことです。

また、自分一人でできないようであれば、
サービスを入れることでもあり、
ご本人任せではない提案もしていきましょう。

そして、やりやすい方法で、
彼らが今までと同じように
一人でできることに着目しましょう。

できることの組み合わせで、
正しいやり方に変更していくことなのです。

彼らは、今やっている方法が正しいと思って、
こなしているわけですから、
彼らのモチベーションを下げることなく、
また、彼らの生活に
大きな変化が付きまとったり、
やりにくくて
生活の継続ができないことのないように、
やりやすさ重視で、
きめ細やかな支援をしていきましょう!

もしかしたらすぐには改善できず、
時間がかかったとしても、
今よりも、より良き生活になることを目指しつつ、
支援を続けましょう。