○○だけ、お片づけ



○○だけ

これは、片づけ・お掃除が苦手な人に、
有効な手立てです。

特に一人暮らしを目指すなら、
小さいうちから、
片づけができることは
将来役立つスキルになります。

知的障害がある人には、
掃除が苦手だったり、
家のごみを捨てるのが
苦手な人もいたり、
大事なものをなくしてしまったり、
なくしたと思っても探せず、
もう一つ同じものを
買ってしまったりする人もいます。

掃除は、どこから手を付けてよいかわからなかったり、
必要なのか必要ではないのか、
将来使うものなのかもわからなかったり、
ものやごみなど不要なものであふれても、
このままでも支障がないと思う人も
多くいるようです。

ADHDの人も同じようなことがありますよね?

そのように、
片づかなくなってしまった部屋を、
どうにかして片付けようとしても、
ひとりでは、さらにできにくいのですが、
ひとりでしていただくときに、
お勧めなのが、
「20個だけ、いらないものを捨てる」とか、
「10分間だけ、雑誌を集める」とか、
○○だけというイメージで
小さな取り組みを続け、
継続支援していく方法なのです。

したことがないとか、
興味がないと、
続かない人もいますので、
10分15分から始めていきましょう。

お子さんなら5分からでしょうか?

また、ものや場所でいうなら、
お風呂の壁の、
4方向の1枚だけで終わりとか、
引出し1個だけなどのように、
小さい範囲にしましょう。

それに、スーパーの袋1つ分にいらないものを集める
というのもわかりやすいようです。

何がポイントかというと、
具体的で、終わりが明確
と言うことです。

散らかった場所だと、
片付けは、
いつまでやればよいのかわからないとか、
大がかりだと、
どこから手を付けてよいかが、
わからないということがあります。

具体的で、
終わりが明確な、
「○○だけ、お片付け」を
続けていけば、きれいなお部屋になっていきます。

でも、一人に任せると、
やっぱりできないことにつながりますので、
最初は、やはり、支援者の確認も必要です。

「今日は何分にしますか?」
「今日のどの時間帯にしますか?」
やることを明確にして、
言葉にしてもらうことで意識しやすくなります。

また、ご本人は、自分の力量を超えた
大きなことを考える時もありますから、
「そんなに無理にしなくても、大丈夫ですよ」
「できることだけすればよいですよ」
「最初は少しにしましょう」
など、ご本人の様子をみつつ、
促したり、できないようであれば、
することを減らしてみたりしてください。

慣れてくると、習慣化できますので、
ご自身から、やったことの報告をしてくる人もいます。
支援者はやったことを確認しつつも、
できなかったことを責めないでください。
「そんな日もあるよ」と応援する形をとりましょう。

また、掃除の道具がなくて、
掃除ができないという人もいますので、
まずはごみを捨てる袋など、
準備するものも伝えたいところです。

さらに、
ご本人にはイメージもできない場合もありますので、
お掃除の動画などを使って、
説明してみてもよいですね!
経験したことがなければ、
できないものだとイメージして、
支援をすることが大切です。

さらには、お掃除しないリスクの
説明があったほうがよい人もいるでしょうし、
やってみようかな?と思えるヒントがあると、
張り切る人もいることでしょう。

同じものがいくつもある場合は、
1つだけを残して、他は捨ててしまうことと、
ものの住所を決めていくことで、
なくなることを防ぐようにしたいところです。

部屋をシンプルにして行くことは、
片付けもしやすくなりますので、
その辺りも提案しつつ、片付けが進んでいくことでの
気持ちの変化も確認して行きましょう!

具体的に、
明確に、
「○○だけ」の積み重ねで、
ご本人のペースに合わせて、
スッキリを目指しましょう!