やり方の説明後は 体験を入れる



何かの支援をするときに、
私たち支援者は、
説明をしていきます。

色々な説明をすると思いますが、
その中で、
何をどのようにするのかというものを
説明する時に、
支援者から、
言葉で説明することが多くあると思います。

逆に言えば、
ほぼ、言葉での説明だけに
なっている支援者が多いと思います。

その、言葉での説明が、
知的障害がある彼らには、
非常にわかりにくいのです。

そこで、できれば紙に書いての説明や
やり方を実際に見せての説明を
お願いしたいところですが、
さらに、わかりやすくするためには、
ご本人に
一度体験をしていただきましょう。

具体的にご説明をします。
ボールペンの組み立てを
例にしてお話ししましょう。

ボールペンの組み立ての説明を言葉で説明し、
実際に支援者がやって見せます。

この時、
「わかりましたか?」と、
支援者がききます。
ご本人は、
「はいわかりました」と言います。

そこで支援を終了としがちなのです。
そのままその人に実践してもらってしまうために、
まちがいが起きやすくなっています。

ここまでは誰でもやっていることです。
ですから、ここからさらに支援を入れます。

ご本人にやっていただきましょう。
それを支援者が確認します。

支援者が説明をして、
それが説明通りに理解しているかを、
実際にやっていただけるかの確認です。

また、支援者の説明を復唱していただくことも
効果的です。

この過程を入れることで、
彼らの間違った解釈のままで
はじめてしまう事が少なくなります。

支援者は
彼らが「わかりました」というと
理解してくれたと思ってしまいがちだからです。

これは私たちもそうですが、
頭で理解して、
わかったと思ったあとに、
実際にやってみたら
わかっていなかったと言うことは、
ありうるのです。

ですから、わかったのは頭で分かったことで、
実際に体がそのように動くかというと、
そうではないと思っていた方が、
良いと言うことなのです。

実際にやっていただくというひと手間がないと、
どこに支援が必要かを
支援者が確認せずに、
始めることにもなり、
不良が出やすくなるのです。

ですから、ご本人が自分の理解した方法が正しいと思い込み、
また、不良が出てから、
支援者が気づいて修正するよりも、
説明した時にやり方の確認をすることで、
体得するイメージです。

彼らは経験することで、
できることも増える人たちですから、
それを説明した時に、
同時に実際に行って頂くことで確認をし、
もし間違っていたらその場で修正をし、
正しいやり方を身につけていただきましょう。

ほんのひと手間です。

やるかやらないかでは、
彼らの理解の度合いが全く変わりますので、
きめ細やかに支援をしていきましょう。