グループホームの世話人になった時は、
知的障害がある人のことをあまり知らない状態で
何かできるのではないかと思いつつ、
職につく人も多く、
料理が好きだったり、
世話好きな方も多くいらっしゃいます。
今までしていた仕事を辞めた後の
再就職の人も多いようですが、
グループホームでの仕事には、
様々なアクシデントが発生して、
びっくりすることも
多いのではないでしょうか?
こんなことが起きるなんて!
知らなかった!
聞いていた話と違う!
知的障害の人って、
そんなことするの?
など、
様々なことにビックリするのは、
あなたの思い描いていたことと違い、
想定外のことが多いからだと思うのです。
ご自身が思い描いていた
イメージが崩れていくわけですから、
ビックリもするでしょうね。
まず、あなたが想像していたことは、
想像のことだけですし、
もしも、入る時に誰かに言われたことがあるなら、
その人が感じていることですから、
あなたと感じることは全く違うのです。
例えば、
あなたは、知的障害がある人のことを
純情無垢な人とイメージしていたとします。
でも、実際は、
言っていることとやっていることが
違ったりします。
純情無垢だと思っていた人が、
うそをついているように見えてしまい、
こんなはずじゃない!と
思うことでしょうし、
そういう彼らに
注意をしなければならないと
考えるかもしれません。
世の中で、
迷惑をかけたらどうしようとか、
将来はどうなってしまうのだろう?とか、
あなたの世話好きが高じて、
色々なことが心配になるかもしれません。
食事も好き嫌いがあれば、
なんでも食べさせたくなってみたり、
帰る時間が遅くなれば、
それだけで、何かあったのではないかと
心配になることでしょう。
あなたの心配や不安は、
あなたが思い込んでいたことの差と、
あなた自身のやさしさからくるものだったり、
社会のルールからくるものだと思われますが、
まず、お願いしたいのは、
彼ら一人ひとりのそのままを知ってほしいのです。
受け止めてほしいとか、
理解してほしいとか、
そういうことは、後回しです。
その人を
そのまま、
こういう人なんだと知ってほしいのです。
知らないことも多いと思いまし、
知的障害がある人のことを
学んでない人もいます。
それでよいと思っています。
まずは、人として、
関わっていただければよいのです。
初めて会う人に、
あれやこれやと他の情報があるほうが、
本当のその人を知ることが出来ない
壁になったりしますよね?
ですから、そのような前情報は、
横に置いておいて、
あなたが会ったままの情報を
知ることが大切なのです。
段々に慣れてくれば、
その人の障害や
その人に対しての支援方法を
考える時がきます。
でも、それは最初からではないと
思ってください。
最初は「知る」ことです。
知らないうちに、
何かしようと思わなくても大丈夫なのです。
知っていくことで、
見えてくることもあって、
見えてきたら、
支援を開始してみてください。
知らないうちから
支援をしようと思っていると、
力が入りすぎると思いますが、
知ってから少しずつ支援をしていくことは、
楽なことも多いのです。
ですから、あなたは、まず、
入居者のそのままを
知っていくことから始めることです。
こういう人なのね。
と思えることです。
そして、
あなたが得意な、
部分を充分に楽しむことから始めてください。
おいしい料理や
入居者との会話。
何とかしようと考えなくてよいことから
始めてみてください。
今日はこういうことがあったよ!といわれた時にも
あれこれと詮索せずに、
そのまま、聞くこと。
食べたくないよといわれた時も
そのままでかまいません。
自分をそのままみてくれる人を
彼らは望んでいるのです。
何か事が起きるごとに、
怒られたり、
やり方を変更されたりではなく、
そのままを見てくれる人です。
支援者として、
関わらなければならないと思い過ぎ、
何かをしようと思うと、
何もできずに、
しかも話が違うとなります。
相手は人ですから、
色々な動きをしますし、
決めつけない方が、良いですね。
そのままを知ること。
受け入れるでもなく、
理解するでもない、
その前の状態です。
こんな人なんだなーと、
ご自身で確かめたことが本当の彼らの姿です。
そのあと、どんな支援をしていくかが、
また別な話です。
お互いはじめて合う人同士。
段々にわかりあっていきましょう!