不具合を不具合と思える感覚



人権侵害
虐待
パワハラ
残業
自腹を切る
有休がとれない
などなど、
知的障害の支援現場では、
いろいろな不具合が生じています。

その不具合を
知っていながら、
指摘できない事もまた、
さらなる不具合となる事業所もあります。

もちろん、
問題がない事業所もあります。

最初から問題がなかったのではないと思いますし、
時代と共に、変化することもあるでしょう。
だから、どこかで何かがあって、
不具合が解決方向に行ったのではないかと推測します。

その違いは何でしょうか?

もし、あなたの事業所で不具合が起きているのであれば、
どうやったら改善できるのだろう?
と考えるべきです。

なぜ改善できないのだろう?
ではありません。

どうやったら改善できるだろう?
です。

これは、
自分の事業所ばかりのも限りません。
他事業所の不具合を発見した時もです。

特に、
人権侵害や虐待に関わることは、
気づいた人が、何かをしなければ、
変化は起きないのです。

それには、
ふたつのステップがあります。

一つ目は、
不具合だと気づける感覚です。

ん?と思って、たしかに不具合だと気づけることは、
重要です。
これには、良いものを良いと思える感覚も
兼ね備えているのだと思います。

良いものがわかるからこそ、
不具合もわかるのです。

そして、二つ目は、
その不具合だと思った気持ちを
相手に伝える技です。

相手に伝わらなければ、
改善はできない可能性もありますから、
相手に伝わるような、
配慮は必要です。

これは、相手がどんなに悪いことをしているとしても、
言い方を誤ると、
改善は遅れてしまう事でしょう。

そのあたりは、
このブログで、
私の話の持って行き方を
参考になさっても良いと思います。

一応、言い回しを気をつけて
相手の困っている部分にも気づきつつ、
ズバズバと言っている部分が
ありますので。

つまり、
あなたは、
不具合たあることや
悪いことをしているという感覚がない相手に
まちがいだよと言うことになるのです。

ですから、相手に指摘する方法に
気にかけた方が改善が早いのです。

ここで、
わかっているけど、
言わないでおこうということが
もっとよくありません。

この不具合をそのままにしますか?

それでよいのですか?

虐待などの場合は、
あなたも同罪となるのです。

ですから、
言い方が間違っていってしまったということよりも、
知っているのに言わないという方が、
良くないのです。

不具合を不具合と思える感覚は、
誰もが持っていてほしい感覚ですし、
そういう感覚がないと、
そこから、相手と話しもできるわけですし、
よりよい障害者支援は実現できません。

まずは、良い支援とは
どんな支援かがわかる人に
なってほしいと思いますし、
どんなチームが良いチームなのかを
つかんでいただきたいですし、
それと比べた不具合にも気づいてほしいですし、
その理由もわかっていく努力をしてほしいのです。

もし、直すべき部分があるのであれば、
その原因をなくすことでしょう。

ですから、
人を憎まず考えることです。

改善の手始めに、
知的障害がある方を思い浮かべましょう。
知的障害がある方のために、
こんな支援でよいのか?
こんなチームでよいのか?

そんな視点を持つことです。

相手も知らずに不具合を続けていることも多々あります。

あなたが発端として、
相手に気づいていただくことです。

まずは、
今起きていることに、
ん?と思い立ち止まれる自分になりましょう。

相手に言うことは、利用者のことを思って、
助けることであって、
対峙することではないこともお忘れなく。