自閉症支援:パニックが止まらないのは、支援部分が間違っている



特に自閉症の人で、
パニックなどが大きく、
他害
破壊
自傷
飛出し
叫び
などの
行動をしている場合、
彼らの様々な「表現」は、
反社会的なことも多く、
「問題行動」といわれることも
あります。

さて、行動障害の人には、
行動障害の人に合わせた支援が
必要ですし、
支援がうまく行けば、
障害は、軽減され、
彼らの行動は変わってきます。

行動障害の人への支援については、
私が推奨している
「支援する部分」があります。

行動障害がある人への支援を
難しいと思っている支援者は、
支援する部分が間違っている
可能性があるのです。
だから、難しいと感じているようです。

整理しましょう。

彼らの他害・自傷などの行動は、「SOSの表現」です。

そういう表現をするのは、
彼らが困った(原因)と感じたからです。

原因がなければ、その行動(表現)は不要になります。

何らかの原因は、彼らにとっての「障害」なのです。

私たち支援者は、障害を取り除くべく、支援をするのです。

さて、この原理で言うと、
うまく行っていない支援者は、
支援をする部分が違うのです。

皆さんが難しいと感じてしまうのは、
行動障害が出てしまった後に
ばかり着目するからです。

行動障害がある人の着目するべきところは、
「障害」(原因)の部分なのですが、
障害を感じた後に彼らが表現した行動を
なくそうとすることばかりに目を向けているので、
事前の支援に目が届かなくなってしまうのでは
ないでしょうか?

しかも、彼らの行動が反社会的な感じにとれ、
どうしても、注意などをしてしまおうとするので、
より強く反応してしまうのです。

障害がどこにあるのか、
どこを支援すれば、
彼らは困らない生活になるのか。

あなたは支援をする立場ですから、
どこを支援すればよいのか。

もう一度、自分たちが、
どこに支援を入れているのか、
見直してみてください。

彼らが困る原因を見つけることです。

例えば、施設で洋服を脱いでしまうという
事例を見てみましょう。

洋服を脱いでしまうので、
職員は困ってしまい、
何とかやめさせようとしているのですが、
注意などしても
脱ぐことは止まらないようです。

さあ、あなたなら、どこを支援しますか?

脱いだ後を支援するのであれば、
それは支援する部分が違うのです。

脱ぐ原因を考えましょう。
脱ぐ前に障害(困った)があるのです。
「原因」を取り除く対処をすることで、
その方は、洋服を脱がなくなります。

そして、その原因の探し方です。

急に暑くなったからかな?
皮膚に湿疹でもできたかな?
新しい洋服で、生地がお肌に合わなかったかな?
穴があいたので、捨てたかったのかな?
まわりの人がうるさくて、
それを訴えるための手段だったのかな?
職員の対応が変わったかな?
お話がしたかったのかな?
トイレに行きたかったのかな?

などなど、
洋服に関係することから関係しないことまで、
様々な原因を考えることです。

何度も言いますが、
脱いだ後ではないのです。
脱いでしまう原因は事前にあります。
そこに対処しましょう。

行動には意味があります。
あなたは行動した後ばかり
見ているのではないですか?

行動の前に目を向け、
行動の原因をつかめば、
あなたにも簡単に支援ができるようになることが
増えるはずです。